物質・生命理工学教育プログラム博士前期課程1年の髙澤彩香さんが、プラスチック成形加工学会第28回秋季大会においてベストポスター賞を受賞しました。
2020年12月1日~2日にオンラインで開催されたプラスチック成形加工学会第28回秋季大会において、分子科学部門・高分子構造物性研究室(上原・撹上研究室)の髙澤彩香さんがベストポスター賞を受賞しました。本賞はポスターセッションにおいて優れた発表を行った満35歳以下の者に贈られるものです。 髙澤さんの発表題目は「超高分子量ポリエチレンの溶融延伸性に与えるバイモーダルな分子量分布の影響」です。 高分子構造物性研究室では、超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)などのエンジニアリングプラスチックについて、延伸技術を活かした高強度フィルム・繊維の作製に取り組んでいます。 髙澤さんの研究は東ソー株式会社との共同研究によるものであり、UHMW-PE重合パウダーの分子量分布特性がフィルム溶融延伸過程の構造形成および溶融延伸性に与える影響を、パルス核磁気共鳴(NMR)測定およびin-situ(その場)広角X線回折(WAXD)・小角X線散乱(SAXS)測定により考察しました。本発表の成果は、重合技術と延伸技術の融合によりUHMW-PE溶融延伸の新たな可能性を拓くものとなります。 今回受賞対象となった研究は、「Sメンブレン」プロジェクトの一環として行われたものです。 群馬大学研究・産学連携推進機構では、今後の本学における学術研究を推進するため、本学の強み・特色として高い可能性を有するプロジェクトを「重点支援プロジェクト(G3)」に指定しており、その一つとして、超高性能・高機能な膜材料を創製する「スーパー・メンブレン」プロジェクト(略称:「Sメンブレン」プロジェクト)を推進しています(代表:山延健教授)。本プロジェクトの成果は高く評価され、研究拠点の形成を目指した「推進研究(G2)」に昇格することとなりました。今後数年間に渡って大学本部の支援を受け、高分子材料に関する産学官の研究連携を推進して参ります。
第3回 産学官連携交流会の開催
お知らせ [参加申し込みサイト]このたび、本プロジェクトの成果が大学本部により高く評価され、研究拠点の形成を目指した「推進研究(G2)」に昇格することとなりました。今後、数年間に渡って 大学本部の支援を受け、「高分子材料に関する産学官の研究連携」を推進して参ります。 このプロジェクト活動の一環として、これまで、2019 年 3 月および 2020 年 1 月 に連携企業や連携機関との研究交流会を行ってきましたが、今回は、より多くの方々にご参加いただくため、「第 3 回産学官研究交流会」をオンラインにて 3 月 15 日(月) に開催いたします。前回に聞き続き、複合材料懇話会(北関東産官学研究会)と共催 にて、「群馬大学および連携機関における高分子材料研究」を主題とした講演9件(Zoom) および懇談会(Remo)を予定しております。皆様のご参加をお待ちしております。
分子科学部門の撹上将規助教が、令和元年度繊維学会奨励賞を受賞しました。
分子科学部門の撹上将規助教が、令和元年度繊維学会奨励賞を受賞しました。本賞は繊維科学もしくは繊維技術全般について優秀な研究を行い、今後も継続して活躍が期待できる新進気鋭の研究者に授与されるものです。受賞題目は、「高分子の構造特性を利用した繊維の創製」です。 撹上助教は有機溶媒を用いないグリーンプロセッシング(環境低負荷型成形法)による高強度繊維の作製法として超高分子量ポリマーにおける溶融紡糸に取り組み、新規な創製手法を提案するとともに、その有効性を実証しました。また、有機‐無機変換プロセスによるセラミックスの機能合成に高分子の構造連続性と成形性を導入することで、ナノ構造化された繊維状セラミックスの創製に成功しました。 これら撹上助教の一連の研究成果は新たな高分子繊維およびセラミックス繊維の創製に大きく寄与するものであり、繊維学会奨励賞として相応しいものと認められました。
技術開発と人材育成に関する交流会
群馬大学では、学内の元素科学・材料科学の知見を融合し、超高性能・高機能な膜材料を創製するとともに、それらをデバイス応用する下記の重点支援「Sメンブレン」プロジェクトを行っており、この活動の一環として、プロジェクト参加教員・院生と企業研究者・技術者が技術開発と人材育成に関して交流する会を2020年1月8日に桐生市民文化会館にて開催いたしました。
ご参加いただいた連携企業の方々、教職員各位、学生諸君に深く御礼申し上げます。
【主催】群馬大学重点支援「Sメンブレン」プロジェクト
【日時】2020年1月8日(水)
【場所】桐生市市民文化会館5階スカイホール